KYTアナウンサーブログ

歴代の記者が力を結集

2018.02.09(金)

裁判のやり直しを求めている原口アヤ子さん(90)を初めて取材したのは2001年のことです。

事件の舞台とされたのは鹿児島県の大隅半島の東に位置する大崎町。私の実家がある鹿屋市から車で数十分ほどの場所です。笑顔で迎えてくれたアヤ子さんはどこにでもいる普通のおばあちゃんでした。訛りの強い鹿児島弁は祖父母や両親が話すそれと全く同じで、親しみを感じたのを覚えています。

「けせん団子を食べやい!」と葉っぱ2枚で包む紫色の郷土菓子を用意してくれていました。もちもちとした食感。ほのかな甘さは優しい味でした

「本当にこのおばあちゃんが昔、義理の弟を殺めて堆肥の中に埋めるようなことをしてしまったんだろうか?」

素朴な疑問から取材を始めました。アヤ子さんの案内で義理の弟が倒れていた側溝や事件現場とされた住宅跡地を巡りました。すでに住宅は取り壊され、雑木林になっていましたが、一家の守り神を祀る祠が残っていました。帰り際にアヤ子さんは「早くやってない罪が晴れますように」と手を合わせていました。

初めてアヤ子さんにお会いしてから17年。

裁判所は弁護側が提出した新たな法医学鑑定や供述心理鑑定を根拠に、これまで2度に渡って裁判のやり直し決定を出しました。けれどやり直しの裁判は始まっていません。

「何でこんなことになっているのか?」

「そもそも現在の再審制度に問題があるのではないか?」

私たちはそんな視点から今回の番組を制作しました。制作したのは大崎事件を取材してきたKYT歴代の記者たちです。力を結集して世に問いかけます。

NNNドキュメント’18「あたいはやっちょらん 大崎事件 再審制度は誰のもの?」は2月18日(日)深夜0:55〜全国放送です。是非ご覧ください。



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